モンスターメーカー・オンラインTRPG特設 /クエスト003 魔術師ガーラ
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クエスト003 魔術師ガーラ

柴崎@銀河企画


冒険者たちは、アイラの家からキルギル城の南東にある魔術師ガーラの
家に向かう途中、ゴブリンの集団に遭遇し、
首領のチョーサーから有料で道案内をしたいと言われ、辟易していた。

タムローン「
 さて、あいつらをどう始末するか。
 まず、ルフィーアの全体魔法で敵1グループを攻撃。
 ここが肝心だな。
 これには行動3を必要とするから、攻撃してそれで終わりだ。
 しかし、ルフィーアの魔法は+3修正で現在のパーティーのなかで最強。
 これで手下どもを攻撃すれば、8-3=5以上で命中となる。
 これを6人に対して各2Dロールで判定するわけだが、
 一度に4人は倒せると期待できる。反撃は1回で、
 8+1=9以上で命中だけど、まあ、これは負傷する可能性もある。
 次に、もし手下どもの残りが2人以上なら、引き続き、
 ルフィールが同じ方法で攻撃。1人以下なら、戦士が強撃(+2)で
 チョーサーと残りの手下を1発ずつタコ殴りすれば、余裕で片が付くはずだ。
 負傷者が2~3人出る覚悟は要るが、待機していたリンクが魔法で回復して、
 ルフィールも行動が残っていたら回復で、あとは薬草で完璧だ。
 
 そこまで考えてみたが、他の方法も比較してみよう。
 引き返すふりをして迂回をするのはどうか。
 ガーラの塔は道沿いに立っているのだから、
 ゴブリンに見つからないように道なきところを進むと、
 今度は交渉もできない邪悪な敵に遭遇する可能性もある。
 だから、それはちょっと考えもんだな。
 
 ところで、彼らの提案をもう一度よく考えてみると、
 道案内の仕事を与えてくれ、という解釈に尽きる。
 では、金額の交渉をすべきかどうか。

そう言ってから、チョーサー達の方を見ると、
泣きながらアプリコットパイを食べているではないか。
冒険者たちは、ゴブリンに道案内を、
彼らの言った条件で依頼をすることで意見が一致した。

ウルチ「タムローンは、ダルト持ってるか?」
タムローン「平気さ。ゾラリアでラクーナから借りたよ」

こうして、冒険者たちは、全員が10ダルトを払って、
ゴブリンたちにガーラの塔へ連れていってもらった。
彼らは、冒険の目的には無関係なので、塔の前で別れることにした。
チョーサーは、別れるとき冒険者たちに何度もお礼を言った。

塔は、外から見ると、非常に古めかしく、
ずっと前の代から引き継がれてきたかのような建物だったが、
いざ、中に入ってみると、きれいで不思議な美に満ちていた。

ガーラは、冒険者たちが近づいてくるのがしばらく前から
分かっていたらしく、1階の広間で待っていた。
冒険者たちは、ガーラを知っている者もいれば初めて者もいた。

魔術師ガーラ「
 ようこそ、いらっしゃいました。私が、ガーラです。
 ガンダウルフ師の紹介で皆さんがいらっしゃることは、
 すでに聞いておりました。


タムローンは、ガーラが妖艶な風貌をしていたので、少し驚いた。
知識の豊富な魔術師なら年配に違いないと予想していたからだ。
しかし、その一方で、ゾラリアでは舞台歌手をしているとの噂も
あったので、高度な魔術のなせることかと感心した。

タムローン「
 実は、この世界の秘密を解き明かそうと、いろいろな人から
 情報を集めているのです。
 その解き明かしたい秘密は、具体的には、まだ言えないのですが、
 ガーラ様が、予言や時間について
 何か重要なことを御存知とお聞きしましたので、
 お話を伺いに参った次第です。


ガーラ「
 そうですか。私の知識が、
 皆様のお調べになりたいことの役に立つかどうか心配ですが、
 予言と時間について、私の知るところを申しあげましょう。

 空間というのは何か、皆さんは分かりますよね。
 そう、右と左、前と後、上と下。
 この3つの方向で決まる広がりのことです。
 では、時間とは何か、皆さんは分かりますか。
 時間は、右と左、前と後、上と下、のどれとも違う、
 4番目の広がりのことなのです。
 ただ、空間と違うのは、自由に行ったり来たりできないことです。
 坂道をころがるように、過去から未来へと常に
 一方向に移動しているのです。

 予言というのは、未来という名の遠くを見ることです。
 でも、その遠くは、かすんでいたり、
 幾つかのものが重なって見えます。
 それはなぜか。
 未来というものは、人の意思で変わっていくからです。
 そのため、予言者は、複数の可能性が見えたとき、
 そのいずれにも当てはまるように、予言の書に記すのです。
 バレル修行院のあるアラッテ山からベング高原までの地域は、
 魔術師が多く住んでいる場所です。
 そのなかには、予言を専門とする人も居ます。
 たとえば、ここからもっと南の塔に、ナルドという人が住んでいます。
 その人もいずれ、あなた達の冒険に関わってくるでしょう。

 次に、時間についてお話しします。
 水晶玉の表面に小さな虫が止まっていたとしましょう。
 その虫にとって玉の表面は世界です。
 ところが、前に前に進んでいたかと思うと、
 もとの位置に戻ってしまいます。
 前と後がつながっているからです。
 もし、水晶玉が自由に形を変えるとしたら、
 虫は、ずいぶんと不思議な体験ができるでしょうね。
 時間は、過去から未来の一方向に流れると言いましたが、
 もし、自由に形を変えられる玉のように、
 どこかとどこかがつながったりしたならば、
 過去や未来へ行くことができるかも知れませんね。
 そして過去に行くことができたなら、そこで行動した結果で、
 現在が変わるかも知れませんし、変わらないかも知れません。
 お話は以上です。

 何か、他に聞きたいことはありますか。


タムローンは、ガーラが歌姫であるという噂の真偽を
確かめたかったので、さりげなくこう言った。
「ゾラリアで歌手をされていると小耳に挟みました。
 そこで、ガーラさんの歌が聴きたいと思います。」

「ちょっと待っててね」
ガーラは、そういうと奥の部屋に行った。
しばらくすると、黒いぴったりした衣装に着替えて戻ってきた。
ガーラは、ゾラリアで流行しているらしい曲を伴奏なしで歌い始めた。
「♪ わたしは、死んだ。」
女声としては低い音域のその歌声には気迫がこもっていた。
歌い出しを聞いた途端、冒険者たちは未了された。
「つれないあなたに捨てられて、
 わたしは死んだ。今朝早く ♪」
タムローンは、歌姫ガーラが本物であるのを認めると同時に、
疑った自分を恥じた。
ガーラは、リンクに近づいてきて言った。
「真理を探究しているリンク様ね。あなたは来世で縁のある人。」
そういうと、ガーラは、自分の左手中指にはめていた指輪を外して
リンクに渡した。
「この指輪は、困難に直面したとき、きっと役に立つわ」
指輪には、二匹の蛇が互いの尾を咬むデザインが施されていた。
「この蛇は、時間を意味しているの。・・・だから・・・」
リンクは、ガーラの黒い水着のような服からのびた白く長い脚に
どきどきしていて、指輪の説明は、うわの空だった。

冒険者は、ガーラにもっと何か聴きたいことがあれば、
質問しても良い。答えてくれるかも知れないし、ダメかも知れない。
 
(ガーラのふるまいは、鈴木銀一郎著「ナルド予言書」を一部引用した)

プレイヤーは、以上について報告してください。
また、どこか他に行きたいところがあれば提案してください。
特に無ければ、いったんアイラの家に戻ります。
なお、報告は8月9日(10日になる直前)が期限になります。
それが過ぎたら、プレイヤーは、
ガーラの回答を読んだ上で、
 → クエスト003 クリール村の危機 に進んでください。

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気を取り直して。

かざもりはや


ロリエーン
「あーもうっゴブリンどもめっ!
食うに困るほど困窮してるなら虚勢張ってるんじゃないわよっ!
先祖がどーとか、コボルトの住み分けががどーとかつまらない事言ってるから、
危うく殲滅する気になりかけたわよ!
まったく、腕に覚えがあるなら冒険者なり用心棒なり、まともに働けばいいのに。
下手すれば盗賊か追剥ぎだよっまったく。」

ディアーネ
「たかだか10ダルトぽっち、心証が良ければすぐにでも出してあげたのにね。
そうだ、お金はまだあるから…」

ロリエーン
「ダメよ、ディアーネ。それはゴブリンたちのためにならないわ。
…だいたい私たちも困るから。」

さて、ガーラの話について。
ロリエーン
「難しい話だねー。私は、空間ってものは時間に内包される要素なんだと思う。
時間が存在していなかったら、空間は存在できないと思うのよ。
少なくとも私たちは、時間が存在しなければ空間を認識は出来ないでしょう。
そして時間にしても空間にしても、私たちはその内側に存在している、
時間と空間を前提として、私たちの存在があるんだよ。
だから、例え時間や空間が歪んだり曲がったりしたとしても、内側からはそれを
観測出来ないの。
自由に姿を変える水晶玉ったって、その表面を這う虫は、身の回りのことしか
認識できない筈よ。」

ディアーネ
「ふーん、変な事を考えるものね。時間は流れるもの、空間は広さのことだよね。
…まぁ普通は、深く考えなくても困らないものねぇ…よっぽど暇?」

ロリエーン
「失礼なっ!時間は流れるものではなく、積み重なるものだって説もあるんだから!
…まぁ、いずれにしても。
時間を越えて未来を予言する、未だ来ぬ、定まらぬものを見るなんてのは、
ある意味、人の域に収まる技ではないのよ。故に予言とは不完全なものなの。
予言者は垣間見た未来の可能性を、可能な限り表現しようとする。
だけどやっぱり不完全なものでしか表現しきれないんだわ。
そもそも自分が予知した事象を、予言者本人が完全に理解・把握出来ているのかどうか。
その時点で既に、解釈による幅が出てしまうから。
予言なんてものは、いい方向へと自ら進むための指針、ヒントでしかないのよ。
…あれ、えーと。それでね。
ガーラ殿に聞きたいのは…どうしよう、直接的な情報って訳でもなかったんだよね。
うーん。
予言とは逆に、過去に起こった事柄を知る方法は無いかしら。
とある曰く付きの品物の処遇を模索しているのだけれど、どういう品物なのか
いまひとつ掴みかねているのよ。
過去を知る手段があれば、扱い方が判るかもしれない。
それから、昔、クルアフに空飛ぶ城が落ちたって話があるんだけど、
そんな遺跡の噂か情報を知らない?」

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ぼー(///)

水月狼牙


美味しく食べて頂けて嬉しかったです♪
へー、ここがガーラ様の塔ですか
じゃあ、名残惜しいですがさようならですね。
ご親切にご案内どうもありがとうございました
また、どこかでお会いできるといいですね
残ったパイも置いていきますから食べてくださいね(*^-^*)/

初めましてガーラ様。
す…すごくお綺麗ですね…ぼー(///)
は?ボクは様なんて言われるような者じゃありませんが…?
しかも、このリング下さるんですか?
ど…どうもありがとうございます
で…でも、どうしてでしょう?
ボクのことご存知なのですか?
実はボク、初めてお会いしたはずなのに初めてじゃないような…?
あー、いえ。へ…ヘンなこといってすいません。
指輪大事にしますね。
あ…貴方だと思って絶対外しません(///)

(↑貴重な指輪であることは失念しております。
どなたかフォローを…^▽^;)

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……美人のお姉さん

ラセン


フィール「虫除けを、特に巨大蟻の虫除けの作り方を教えて下さい。嫌なのだけど非常用で殺虫剤の作り方も…。(殺すって嫌、でも村の為にも聞かなくちゃ)
そしてリンクさんの指輪の説明を、後で伝えるために…さすが美人のお姉さん。スライムの様にデレデレなリンクさんね」
メインはロリエーンさんが言ってくれたので、細かい残りを聞きます。

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ぽ~~///

珠薬缶


ルフィーア
「…………考え事してるタムローンもやっぱりカッコイイわねぇ……。
 (ぽ~~~~)///
 ふぇ?えっ?
 あっ、10ダルト払うのね。(汗)」


ルフィーア
「話が難しくて、よくわからないんだけど……。
 とりあえず、私は黙ってた方がよさそうね……。」


ルフィーア
「ねえねえ、せっかくここまで来たんだからどこか寄り道しない?
 アイラにお土産とか持って帰りたいし……。ダメかな?
 みんながそのまま帰るのなら一緒に帰るけど……。」

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ガーラの回答

柴崎@銀河企画


ロリエーン「
 予言とは逆に、過去に起こった事柄を知る方法は無いかしら。」
ガーラ「
 2つの方法が考えられるわ。
 ひとつは、何かの物体の過去を知るには、その物体に意識を集中すること。
 これは魔術師の高度の能力が必要だけれど、そうすることで、
 その物体の過去が分かることもあります。
 人の記憶を引き出す場合も同様ね。
 もうひとつは、何かの方法で過去に行くこと。
 これは先ほどの説明で、時間という軸のどこかがくっつけば、
 過去に行くことができる場合もあります。
 それがどうやったら可能かは、私の知識と理解ではちょっと無理。
 上級魔法で一瞬を戻る程度なら可能でも、魔法で大きく遡行するのは無理ね。」
ディアーネ「
 昔、クルアフに空飛ぶ城が落ちたって話があるんだけど、
 そんな遺跡の噂か情報を知らない?」
ガーラ「
 浮遊城がクルアフに落ちたという事実だけなら、
 バレル修行院にも記録として残っているわ。
 それから、伝承では、大昔には幾つもの浮遊城があったということも。
 けれど、城のように大きなものを空に飛ばすなんて、
 想像を超えた高い技術が無いとできないでしょうね。
 だから、遥かな未来と遥かな過去は、きっと、どこかでくっついているのね。」
ルフィール「
 虫除けの作り方を教えて。」
ガーラ「
 それは魔法というより薬師の分野ね。
 虫除け菊という植物があるから、その蕊を乾燥させてから焚いて煙を出せば、
 虫は寄ってこなくなるわよ。」
ルフィーア「
 どこか寄り道するのにいいところない?」
ガーラ「
 ここの南に予言者ナルドの塔、東のベング高原には岩山の洞窟があるわ。
 岩山の洞窟には、財宝があるけれど、まだ行くべきではないわね。
 なぜそれを知っているかって? それは ひ・み・つ
 いずれ、依頼をするかもしれないので、あなたたちがもっと強くなったら
 また来てちょうだい。
 そうだ、ルフィーアとルフィールには、秘伝の魔法を教えてあげる。」

ルフィーアとルフィールは、「チャーム」の魔法を得た。

この魔法は、攻撃魔法の一種で、判定ロールに成功すると、
敵の♂1人を1ターンのあいだ味方にすることができ、
続けて、その1人を使って指定した敵を攻撃することができる。
ターン終了時に、チャームの掛かった1人はHP-1になる。
行動3を要する。

ガーラ「これも、あげるわね。」
ガーラは、踊り子の服(チャーム+1)を、テーブルに置いた。
チャームを使用するときにのみ、攻撃魔法+1となる。