カードゲーム ソフィア聖騎士団

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カードゲーム『ソフィア聖騎士団』(MMC5)ルール 鈴木銀一郎


1. ゲームのあらまし

かつて、光と闇は激しく争っていた。
最後の戦いで光のプリンセスは7つの宝石の力を借りて、闇の魔王に勝ち、光が闇に優先することとなった。
光のプリンセスは、地中海の火山島ブルガンディの王であるアシャディに命じ、大聖堂を建立させ、7つの宝石を納めさせた。
それ以後、宝石はソフィア聖騎士団の7人の戦士に守られ、この世に光は絶えなかった。
ところが、ある時、巡礼に変装した魔道士ディオシェリルが宝石の1つを盗み、闇の魔王に引き渡した。光の絶対的な優位は崩れ、闇の軍団が力を得て光の仲間たちに挑戦する様になった。

このゲームは、その光の仲間たちと闇の軍団との争いを表している。
プレイヤーは、光の仲間たちか、闇の軍団か、どちらかの立場を選んでプレイを行う。しかし、光の仲間たちを選んだつもりでも、いつしか闇からのささやきに誘われ、気がつくと闇の側に立っていたりすることがあるから、ご用心。

2. プレイの準備

(1) プレイの人数
2〜8人までプレイできます。

(2) 手札、山札、場札
「闇の地下牢」のカードを抜き出して、中央に置きます。残りのカードをよく切り、各自に5枚ずつ配ります。これが手札になります。
手札の中に「聖騎士」か「宝石」のカード(どちらにも†のマークが入っています)があったら、表にして自分の前におきます。これを場札と言います。
残ったカードは裏のまま、中央においてください。これが山札となります。

(3) 順番
ジャンケンかダイスで順番を決めます。
1番の人が決まったら、後は右回りにプレイを進めます。

3. カードの種類

(1) キャラクターカード
「聖騎士」「モンスターメーカーの仲間」「闇の軍団」の3種類があります。
「聖騎士」はカード名の地がエメラルドグリーンでカード名は「聖騎士〜」となっています。
「モンスターメーカーの仲間」はカード名の地が赤(戦士系)、緑(魔術師)、黄(シーフ)の3種類があります。
「闇の軍団」はカード名の地が灰色になっています。
「聖騎士」と「モンスターメーカーの仲間」は合わせて「光の仲間たち」と呼びます。

(2) 魔法カード
戦闘のときに使用します。カード名の地が紫になっています。

(3) 宝石カード
ゲーム終了時に、これを一番多く持っていたプレイヤーが勝ちます。手に入れるには、最初から配られるか、自分の手番に山札から引いて来るか、あるいは他のプレイヤーに攻撃をかけて奪うかしなければなりません。

(4) 闇の地下牢カード
聖騎士団の戦士が捕われの身となると、この下におかれます。

4. プレイのやり方

(1) 手番(自分の番)が来たプレイヤーは、山札からカードを1枚引きます。

(2) それが「宝石」カードだったなら、必ず自分の場札として手元に出しておかなければなりません。「聖騎士」カードだったら、自分の場札として出すか、あるいはすぐに、中央の「闇の地下牢」に送り込んでしまうかしなければなりません。この2種類のカードは手札として持っていることができないのです。どちらにするかは、次の(3)によります。

(3) 自分が『光の仲間たち』になるのか『闇の軍団』になるのか、を決定することができます。自分の場札がまだ何も出ていなければ、手札の中からどちらかのサイドのカードを(何枚でも)場札として出すことで、サイドを決めます。
2つのサイドのどちらか1種類だけしか出すことができません。1人のプレイヤーの場札は、常にどちらか1種類だけで構成されていなければなりません。
何も出さずに中立を保つこともできます。
既に場札を出してあって、どちらかのサイドになっている場合も、それらの場札を捨て札とし、新たに別サイドの自分の場札を出すことで、立場を変えることができます。また、捨てただけで場札を出さず、『中立』になることもできます。サイドを変えるときは、「チェンジ・オブ・ハート(変心)」と宣言してください。
もちろん、それまでの立場を変えなくても構いません。
捨て札となったカードは、そのゲーム中は二度と使用されません。但し、「聖騎士」は、捨て札となることはありません。「聖騎士」が捨て札となるような場合は、常に中央の「闇の地下牢」に送り込みます。

(4) 次に、以下のアクションのうち1つを行うことができます。

1. 自分の場札と手札で、他のプレイヤーの場札を攻撃できます。場札を出していないプレイヤーに対しては攻撃できません。
「宝石」を場札にしている相手を攻撃して勝った場合は、それを全て奪って自分のものにすることができます。場札を出しているプレイヤーは、攻撃を受けたら回避することはできません。→項目5,6を参照

2. 「闇の地下牢」に捕われている「聖騎士」を救出に行くことができます。救出に行けるのは、「モンスターメーカーの仲間」だけです。「闇の地下牢」を打ち破ることができると、捕われていた全ての「聖騎士」が自分の場札となります。→項目7を参照

3. 「シーフ」カードを使って、他のプレイヤーが持っている宝石カードを1枚盗むか、「闇の地下牢」に捕われている「聖騎士」1人を救出させるか、を試みることができます。「シーフ」カードは使い捨てですので、成功しても失敗してもその場で捨て札となります。→項目8を参照

4. 手札の中から好きな枚数の「モンスターメーカーの仲間」または「闇の軍団」を場に出して、自分の場札を強化します。自分が『光の仲間たち』の場合は、「闇の軍団」を出すことはできません。逆に『闇の軍団』だった場合、「モンスターメーカーの仲間」を出すことはできません。

5. 以上で手番は終了します。このときに手札が5枚以下になっていなければなりません。つまり、山札から1枚引いてきた時点で6枚になっていたら、必ず何かのアクションを行わなければならないのです。原則として手札のうちの何枚かを捨て札にして5枚以下にすることはできません。

5. 戦闘の方法

(1) 攻撃を行う場合の制限
手番プレイヤーが『光の仲間たち』の場合、同じ『光の仲間たち』サイドに立っている別のプレイヤーを攻撃することはできません。攻撃できるのは、『闇の軍団』のプレイヤーに対してだけです。『闇の軍団』サイドに立っている場合は、『闇の軍団』プレイヤーにでも『光の仲間たち』プレイヤーにでも攻撃をしかけることができます。
「宝石カード」だけを場札として出している『中立』状態のプレイヤーが攻撃された場合、相手が「闇の軍団」で攻めてきたときは、「闇の軍団」か「光の仲間たち」を場札として出して防御できます。「光の仲間たち」で攻めてきたときは、「闇の軍団」を出して防御できます。このとき、防御のための新たな場札を出さないこともできます。そうすると戦闘は、自動的に攻撃側の勝利となって、宝石は奪われることになります。

(2) 戦闘の手順

1. まず、攻撃する手番プレイヤーが自分の場札の全て(「宝石」は除く)と手札の中から好きなだけのキャラクターカードを出せます。また、もし使用したければ魔法カードを1枚出します。魔法カードは裏返して出してください。
2. 次に、防御するプレイヤーが、手札の中から好きなだけのキャラクターカードを出して、場札に加えることができます。魔法カードを使いたければ裏返して1枚出すことができます。
3. 互いに魔法カードを公開してそれを使用します。
4. それぞれダイス1つを振って先攻を決めます。数の多いほうが先攻です。
5. 先攻プレイヤーは、自分のキャラクターカードの中から1つを選んで、それで相手のキャラクター1つを攻撃します。
攻撃には普通の攻撃と魔法があります。普通の攻撃の攻撃力・防御力はこの順番でカード左上の上段に記されています。Dはダイスという意味です。2Dだったらダイス2つを振って、出た数が攻撃力になります。2D+3なら、それに3を足したものが攻撃力になります。魔法力は同様にしてカード左上の下段に記されています。
どちらの力を使っても構いません。相手の防御力以上の数が出れば成功です。敵は倒されて捨て札となります。「聖騎士」が倒されたときには、捨て札ではなく「闇の地下牢」に捕われます。
6. 次に後攻プレイヤーが同じようにして攻撃を行います。
7. こうして、攻撃を行わせる前に倒されてしまったキャラクター以外は、全てが1回ずつ攻撃し終わるまで、交互に攻撃を行います。片方の参加キャラクターの数がより多かった場合、少ない方が全て攻撃を終わった後は、多い方は、まだ攻撃を終えていないキャラクターで一方的に攻撃することになります。
これで1ラウンドの戦闘が終了します。
8. 次のラウンドが開始されます。双方とも、手札から好きなだけ新たにキャラクターを加えることができます。また、魔法カードを使いたければ、再びそれぞれ1枚ずつ出すことができます。
9. このように戦闘ラウンドを繰り返していって、どちらか一方が全て倒されるまで戦いは続きます。
10. 宝石を持っている防御側キャラクターが全て倒されたとき、その宝石は全て攻撃を仕掛けた手番プレイヤーのものになります。攻撃を仕掛けたプレイヤーが負けた場合は、出したキャラクターが全て倒されたというだけで、例え宝石を持っていたとしても、防御側プレイヤーに奪われることはありません。
11. 一度場札として出してしまったカードは、手札に戻すことはできません。生き残ったキャラクターは、全て自分の場札となります。

(3) 戦闘の細則

1. 「闇の軍団」を相手にする場合、まずオークやモンスターを倒してからでなければ、黒魔道士または闇の騎士(戦闘の場合は同レベルとみなします)を攻撃できません。同様にして黒魔道士、闇の騎士を倒してからでなければ、闇の大騎士を攻撃することはできませんし、闇の大騎士を倒してからでなければ、闇の女王を攻撃することはできません。
2. 「闇の軍団」のオークカードが2枚以上参加している場合、それらの攻撃力をすべて足して、1つの攻撃力として使うことができます。「1D+1」と「1D」のカードがあれば、「2D+1」として攻撃できるわけです。防御するときには、それぞれ1枚のカードとして攻撃されます。防御力を足して守ることはできません。
3. あるカードでは、あるカードを攻撃しても絶対に倒すことが不可能な力しかない場合があります。例えば、1Dの攻撃力では、防御力14を持つカードに対しては効果がありません。そんなときは、ダイスを2つ振ることができます。そこで12を出せば、どんな相手でも倒すことができます。それ以外は、攻撃失敗です。
4. 魔法カードの「ホーリーライト」は、「光の仲間たち」プレイヤーしか使用することができません。
5. 「聖騎士」にはそれぞれ対応する宝石があります。ロクサーヌにはダイアモンド、カサンドラにはルビーという具合です。戦闘になったときに、聖騎士とそれに対応する宝石を場札として持っていた場合、その聖騎士の力は強化されます。
通常の戦闘であろうと魔法であろうと、攻撃であれ防御であれ、常に+1だけ有利になります。

6. 他のプレイヤーの加勢

戦闘をしているプレイヤー以外にも、カードを出して加勢することができます。
戦闘ラウンドが始まる毎に(一番最初でも構いません)キャラクターカードか、魔法カードを出して援助してやることができます。
出せるのは手札からです。場札として既に出してあるカードから加勢させることはできません。
また、「光の仲間たち」サイドのプレイヤーに対しては、「光の仲間たち」プレイヤーか、「中立」状態のプレイヤーしか援助してやれません。「闇の軍団」に対しては、同様に「闇の軍団」か「中立」プレイヤーしか援助してやれません。
加勢したキャラクターが戦闘に生き残った場合、そのキャラクターは、援助されたプレイヤーの場札となります。援助したプレイヤーには戻ってきません。

他のプレイヤーが加勢を行うタイミングは、各ターンのカードを出す前です。順番については規定していません。誰かが加勢を表明したあとで加勢を決める場合もあるからです。(05.04.30)

既に魔法カードが場に置かれている場合は、魔法カードを出して援助することはできません。魔魔法カードを出して援助するときは、裏返して場に置きます。プレイヤーは、戦闘開始までそのカードを見ることができません。(05.05.12)

7. 捕われた聖騎士の救出

闇の地下牢に捕われの身となった聖騎士たちを救出に行けるのは、「モンスターメーカーの仲間たち」カードだけです。つまり、そのときプレイヤーは、「光の仲間たち」サイドに立っていなければなりません。
救出は、「モンスターメーカーの仲間」による闇の地下牢に対する攻撃となります。後は、普通の戦闘ルールに従って攻撃を解決します。先攻後攻も決めますし、魔法カードを使うこともできます。
「闇の地下牢」は、そのとき手番のプレイヤーからみて一番早く手番が回ってくる「闇の軍団」サイドのプレイヤーが代わりにダイスを振ります。

「闇の軍団」が居ない場合は「中立」が代行します。それもいない場合は隣のプレイヤーが代行します。

攻撃が成功すれば捕われていた聖騎士は全て、救出に行ったプレイヤーの場札にすることができます。
「闇の地下牢」カードは負けても捨て札にはなりません。空の状態でそのまま中央におかれているだけです。
他のプレイヤーが加勢することもできます。救出に行くプレイヤーに対しても、闇の地下牢に対しても可能です。
これも加勢のルールに従って行なってください。闇の地下牢は、『闇の軍団』サイドとして扱います。→項目6を参照
闇の地下牢に「闇の軍団」キャラクターの加勢がついた場合は、全てのキャラクターを倒してからでなければ、闇の地下牢を攻撃することはできません。「闇の軍団」キャラクターのなかの優先順位は、戦闘の細則に従ってください。
もし、闇の地下牢に「闇の軍団」キャラクターが加勢について、闇の地下牢が戦闘に勝ち、「闇の軍団」が生き残った場合は、そのキャラクターは闇の地下牢についたままになります。

8. シーフ

シーフは、「モンスターメーカーの仲間」です。ですから、これを使用できるのは「光の仲間たち」か「中立」のプレイヤーです。
シーフは常に手札となります。場札として出すことはできません。シーフは一度に1枚だけ盗みか救出のどちらか1つの任務だけに使用できます。シーフカードは使い捨てです。成功しても失敗しても捨て札になります。
盗みとは、他のプレイヤーの持っている宝石を一つだけ盗んで自分の場札にすることです。これは、どんな立場にいるプレイヤーに対しても実行できます。つまり、シーフは「光の仲間たち」に属していますが、同じ「光の仲間たち」に対しても盗みだけは可能なのです。
救出とは、闇の地下牢に捕われている聖騎士の一人を脱出させて、自分の場札とすることです。
どちらも、ダイス1つを振って、記されている数以上が出れば成功です。

9. 深きもののささやき

深きもののささやきとは、自分の意思とはかかわりなく、サイドを変えなければならない事態のことです。
手番が回ってきて山札から1枚を引き、手札が6枚となった場合、必ず何かアクションを行って手札を5枚以下にしなければなりませんが、自分が「光の仲間たち」であり、他のすべてのプレイヤーが「光の仲間たち」か場札がない状態のときは、攻撃できません。手札のなかに「光の仲間たち」があれば、それを場札として出すことで、手札の数を減らせます。また、シーフカードがあってそれを使用できれば手札を減らせます。しかし、手札が「闇の軍団」か魔法カードだけしかなくて、こうしたことができない場合は、サイドを「闇の軍団」に変えることで手札を減らさなければなりません。
場札として出していた「光の仲間たち」をすべて捨て札として(聖騎士だけは闇の地下牢に送られます)、「闇の軍団」を場に出すことになります。その時は「チェンジ・オブ・ハート」と宣言します。
反対に、自分が「闇の軍団」で、他のすべてのプレイヤーが「中立」で場札も出していないために攻撃ができないときもあります。そんなときに手札が「光の仲間たち」か魔法カードしかない場合は、“チェンジ・オブ・ハート”と宣言してサイドを「光の仲間たち」に変えて手札を減らすしかありません。
手札が魔法カードだけで「チェンジ・オブ・ハート」の宣言さえできない場合のみ、カードを1枚捨て札にすることができます。このときは、他のプレイヤーに手札を公開してから、捨ててください。

10. ゲームの終了と勝利者

 ゲームは、全ての宝石(7枚あります)と全ての聖騎士(7枚あります)が山札から引かれて場に出たときから数えて2巡(2回順番が廻ってくる)すると終了します。2巡する途中で山札がなくなったとしても、新しい山札を作ることはしません。
ゲームが終了した時点で、4つ以上の宝石を持っているサイドが勝ちます。たとえ、3つの宝石を持っているプレイヤーがいて、数では誰より多くても、そのサイドの合計が4つ以上にならなければ敗者となります。
勝利したサイドのなかでの順位は、もっている宝石の数で決まります。
「光の仲間たち」どうしが同数の宝石で1位を争った場合は、聖騎士とそれに対応する宝石の組み合わせの多い方が1位となります。それも同数のときは聖騎士の数が多い方、それも同数なら引き分けの同着1位です。
「闇の軍団」どうしが同数の宝石で1位を争う場合は、より上位のカードを持っているプレイヤーの勝ちとします。上から順に、「闇の女王」「闇の大騎士」「闇の騎士」「黒魔道士」です。これも同位・同数の場合は引き分けの同着1位となります。


補足説明

シールドが無効にするものは、通常攻撃と魔法攻撃です。「わな」は無効にはなりません。(05.04.30)


質問など

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初版 2005-04-26

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